ごく普通の中学生です（身体検査などは上手く誤魔化しているようです）。
特段人気者と言う訳でもなく、かといって苛められている訳でもない、大して注目されない極一般的な生徒です
（と、本人は思っているのですがなんだかんだでちょっとした有名人です）。
数人の、格別仲の好い友人（下記参照）がおり、時々遊びにいったり映画を見に行ったりするようです。
そんな彼にも最近恋人が出来、周囲からは冷やかされたり応援されたりもみくちゃだったりします。
家族は双子の姉と母親がいます。家族仲は円満で、特に問題はありません。
自身の正体については、家族は知っていますが友人たちや恋人は知りません。

学校が終わると＜溝＞に立ち寄り、母が帰宅する前に家に帰るのが日課となっています。
年齢上、喫茶店に入り浸っていることが知れると少々不味いかもしれません。

　狛犬自体は非常に古い妖怪の一族です。起源を求めるならば古代オリエントにまで遡り、
日本に入ってきたのは4世紀の頃とも、平安時代の後期だとも言います。
ですが、狛沢姉弟が生まれたのはごく最近、2年前のことです。
より正確を期すのであれば、彼らは20年以上前に生を得ました。
しかし、それから長い間は神社を守護する狛犬として石像のまま身動きできない状態が続いていたのでした。
　2年前、彼らが守護していた神社が取り壊されることとなります（姉弟もそれを阻止する為［人払い］で業者を遠ざける等抵抗はしたのですが）。
一旦は自身の死を覚悟した姉弟ですが、工事前日の夜、奇跡が起きます――妖怪として、本格的に覚醒したのです。
或いは、それは護るべき対象が喪失したが故の事だったのでしょうか。
その神社に祭られていた氏神（そんなものがいたとして、ですが）の、
これまで善く御役目を果たしてくれた姉弟に対するご褒美だったのかもしれません。
　とまれ、自由の身になった姉弟は新たに護るべきものを探して街を歩きます。
歩いて歩いて歩き通し、ついに衰弱しきって歩けなくなったところで――当然でしょう。姉弟は餌のとり方とか、自分たちに食事が必要だとかさえ知らなかったのですから――彼らは護るべき人であり、最愛の母親である狛沢祭利と出会ったのでした。
　その後、新たな同胞の目覚めを知った狛犬たちの依頼により＜溝＞が姉弟と接触、＜溝＞の面々と狛犬一族、そして祭利との間で悶着があったものの、姉は狛犬一族のエージェントに、弟は＜溝＞のメンバーになり、現在に至ります。

「はン、わたしに意見しようなんざ十年早い」
「煩いっ、はこべの癖に！（殴打）」
「しゃあない、付き合うわよ。姉だもんねあんたの」

350CPで作成されるキャラクターです。
運部と全く同じ体格（身長152cm、体重40kg）をしており、腰の辺りまで伸びた赤みがかった茶のツインテールが特徴です。
ずっと運部と共にあった「阿」の狛犬であり、意識が芽生えてからは彼の姉として振舞っています。
少々高飛車で、自信過剰なものの情に篤いいい娘です。
現在は狛犬一族のエージェント（主に、新たに目覚めた同胞の勧誘や、里への移住・亡命を希望する妖怪や人間の保護、諸所あるトラブルの処理が仕事）として北は青森南は九州まで方々に飛び回っており、その為学校は休みがちです。
運部の恋愛については当初は積極的否定でしたが、いろいろあって現在では積極的肯定に回っており、吉井由香利を義理の妹呼ばわりしたりと気の早いところを見せています。
クラスから孤立しがちで、群れる事を好まない彼女にも友人はいます。別紙参照→●

「ふふ、ふたりとも仲好いのねぇ」
「もう……、おかあさん心配させちゃ駄目じゃない」
「あら、こんなおばさんに声かけてもつまらないですよ？　日下さん」

25CPで作成されるキャラクターです。
柴色の、緩くウェーブのかかった長い髪と右眼の端の黒子が特徴の美人です。
狛沢姉弟の里親であり、ふたりを慈しみつつ暖かく見守っています。
おっとりした気質ですが、「知らない人は皆自分から何かを奪う」という妄想を抱えており、それが為に面識の無い人間に対しては不必要なまでの猜疑心の強さを見せてしまいます。
ですが基本的には誠実で、思慮深い常識人です。
運部の恋愛については消極的肯定です。なんにも言わず、その行く末を見守っています。
姉弟を拾った事が切っ掛けで妖怪の実在を知り、以降＜溝＞の常連客だったりします。週末には店の奥で、子供たちと一緒にコーヒーを飲んでいる買い出し帰りの彼女を見つけられる筈です。
性格的に、妖怪かどうか、よりも知っている人かどうかで好悪を判断する傾向があります。知人であれば例え妖怪だろうが某国のスパイだろうが気にしないのでしょう（逆に言えば、知らない人なら例えマザーテレサだって信用しませんが）。

「ああ、またその話……」
「教えて欲しいの。本当のこと、全部」
「嫌よ。絶対に嫌。こんな所で退けるものですか」

50CPで作成されるキャラクターです。
以下、雑メモより転載。

身長160cm、体重非公開。得意科目は国語と英語。不得意科目は理科。趣味は読書。主に海外児童文学を読む。
剣道部所属。座右の銘は「徹頭徹尾」。都立柳下神明中学校2年Ｃ組出席番号29番。
父・重雄。郵政公社勤務。母・恵理。専業主婦。すでに独立した兄が一人。
いい意味でも悪い意味でもクラスメイトから隔した存在。流行りモノに疎く、テレビも見ないし音楽も聞かない。
彼女をデートに誘うにあたって映画で申し込んで成功した例は今の所狛沢運部のみである。
好き嫌いがハッキリしている為、嫌なものには嫌とはっきり言う。
機嫌が悪いときに迂闊な事を言うとかなり凹まされる。

……シナリオの都合で仕方ないのだが、普通に考えれば”変な人”である。３倍速くらいで人生を生きているに違いない。

以上、雑メモより転載。

「ふむ、それで何が聞きたいね。大概の話なら聞き及んではいるが」
「女子連中の噂とお調子者の金切り声、それから教師の話に耳を傾けていれば、大抵の事は見えてくる」
「運部、お前の人生だ。お前が後悔しないよう進むがいい。友人として、俺はお前の選択を応援しよう」

50CPで作成されるキャラクターであり、15Lvの情報屋です。
身長180cmに達する固太りの巨漢（体力12、太り気味）ですが、厳つい外見とは裏腹に物静かな性格です。
頭も良く（知力12）情報通であり、柳下神明中内で交わされる噂は大概聞き及んでいます。
勿論、生徒が話すのであれば神明中外部の噂だって知っています。
読書（主にＳＦ・ライトノベル）とＴＣＧ、加えてパソコンを趣味とします（全て技能12Lv）。
言う所のオタクではあるのですが、独特の勿体ぶった喋り方（嫌味なのでは無く、外見も相まってある種の貫禄を感じさせます）を無視すれば人付き合いも良く、それなりに交友関係はあるようです。
両親は離婚しており、現在は一人暮らしです。生活費は仕送りがあるようです（財産／標準）。
幼い頃から両親の確執を見てきた所為かどこか厭世的であり、時折酷く達観した様を見せます。
運部とは1年の頃からの縁であり、時折互いの読む本などについて話したりします（読書傾向は全然違うのですが）。
彼の恋愛については消極的肯定です。友人として暖かく見守るのと同時に、何気に綱渡りな性格の運部がこれで落ち着いてくれれば、とも考えています。
妖怪が実在しているという事は知らない筈ですが、何かに感付いている節はあります。運部が＜溝＞に出入りしている事は噂で聞き及んでいる為、何かあれば訪れるかもしれません。

「こっまざっわくーん、一緒にかーえろっ♪」
「んー、それじゃゆかりちゃん、こまざわくん借りてくね。……借・り・て・く・ね？」
「だめだめだめだめそんなの駄目っ！　ぜったい駄目！　そんな顔してちゃ駄目っ、いつでも笑ってなきゃ駄目だよっ！」
「決まってるじゃないっ、謎よ、不思議よ、未知よ神秘よ！　解明しないとっ」

25CPで作成されるキャラクターです。
運部と大して変わりない小柄な体格（体力8）の可憐な少女（容貌／魅力的、カリスマ2Lv）です。
ぱっちりとした眼に艶のある黒髪（長さはうなじよりちょい下くらい。所謂ボブカット）が特徴であり、本人のお気に入りでもあります。
こめかみのあたりでしているリボンは密かに毎日着け替わっているのですが、気にする人はいませんし本人も口にしません。
やたら押しが強く好奇心も強く（好奇心3Lv）、あまつさえ直情径行気質（直情）と正しく暴走機関車です。
ですが社交性に富み、誰とでも仲良くなれるのが特技（共感）、と豪語して憚りません。
オカルト・伝奇ネタの収集を趣味とし、その手の知識には事欠きません（＜神秘学＞14Lv）。身近な怪奇現象には（周囲を巻き込みつつ）率先して首を突っ込むタイプです。
かつての血溜まり事件（ダイジェスト第一話）の折にも独自に調査していましたが、成果は無かったようです。
会社員の父と教師の母、小学三年生の弟（北斗と言います）を持つ四人家族です。大らかな父親と優しい母親に囲まれ、健全に育ちました。
運部とは2年からで、時々一緒に昼食をとったりしています。
運部の恋愛については微妙です。かつては彼に対して淡い恋心を抱いていたのですが、知らない内に当人が吉井由香利と付き合っていたりあまつさえ告白したらあっけなく玉砕したりしています。
とはいえ、めげずに何時の間にか吉井由香利と仲良くなっている辺り、意外に強い人なのかもしれません。
そういった事もあり、友人同士の恋愛沙汰にはドキドキしたりハラハラしたり大忙しのようです。
妖怪の実在については知りませんし、信じてもいません（彼女のオカルトに対するスタンスはどちらかといえばデバンカーです）。ですが、実在していれば面白いのに、などと考えることは多々あります。

「ふふ、吉井さんが羨ましいなぁ。運部君といつも一緒だもの」
「知ってる？　バッタの脚って簡単に取れちゃうんだよ」
「ねえ、ボクのお願い、聞いてくれる？」

50CPで作成されるキャラクターです。
運部と同じくらいの体格（体力8）をしたすこぶるつきの美形（容貌／超美形）です。
髪は短く小柄で、見ようによっては2〜4歳年下にも見えます。
アルビノであり（色素欠乏）、その美貌も相まって酷く目立ちます（といっても、可愛い系なんですが）。
表面上は成績優秀かつ教師の憶えも良い優等生（知力14、＜学業＞17Lv）です。
同級生からも大人しく物静か、多少子供っぽいという評価で通っているものの、実態は嗜虐嗜好持ちの同性愛者ととんでもなくアレな人だったりします（秘密：実はサディスト、暴れん坊、高慢、同性愛者）。
印象がどことなく運部と似ている為、親しいものは時折「黒運部」などと呼んだりもします。
政治家の父と医者の母を持つ３人家族で、幼い頃から金銭の類には困りませんでした（財産／快適）。
ですが両親と顔を合わせた事は（14年通して）数える程しかなく、彼がどこか歪んでいるのはその所為かもしれません。
運部とは2年からの付き合いです。存在自体は1年の頃から知っていたようですが。
彼の恋愛については中立を保っていますが、時折吉井由香利を羨しがる発言をしてみたりして周囲を困惑させます。
妖怪の実在や運部の正体は知らない筈ですが、彼なりの何らかの思惑（流石に肉体関係では無いのでしょうが）があって運部に近づいているものと思われます。

「狛沢ぁー、血溜まり見に行かねぇ？」
「あー、ワリい俺塾があんだわ。……うわちょっと待て森川マジかようああぁぁ……（フェードアウト」
「時々思うよ。俺がこの連中の中じゃ一番まともかもしれねぇ、って」

25CPで作成されるキャラクターです。 アレだったりナニだったりする運部の友人たちの中にあって、数少ない「極普通の少年」です。
多少お調子者の気はあるものの、基本的には面倒見のいい頼れる男だったりします。
殊更に他人のプライバシーに干渉しないよう勤めており、自分に危害が及ばないのであれば誰が何をしていても気にしません。
父親は公務員（世田谷区役所に勤めています）、母親は主婦兼パートタイマーです。
運部とは1年からの付き合いで、休日には映画を見に行ったりします。
彼と吉井由香利との恋愛については中立を保っています。ですが、運部が恋愛にかまけて付き合いが悪くなってるのはどうしたものか、と思っているようです。
妖怪が実在している事は知りませんし、興味もありません。

　｢いじられキャラ｣との事ですので、周囲が導入されて、人払い要員或いは単純に｢人手｣として半ば無理矢理連れて行かれる、というのが理想形態なのかも知れません。

　ゲーム自体よりもキャラクター性を重んじた物語の展開を重視しておられるようにも感じられるので、ストーリー演出的な仕掛けにはうまく応じてくれると思います。
　逆にキャラが乗ってきてしまうと、脱線してしまう局面もあったように感じます。大きく時間を取られてしまう、あるいは今ここでラブコメは早すぎる(笑)と判断したなら、場面を省略して次に進行してしまう等の対応が必要でしょう。

　社会的地位の弱い子供ならではの無責任さを発揮したり、偽証したりといった局面でも、｢誠実｣、｢正直｣が足かせとなるはずです。

　総評として、運部にとって情報収集の場面は安全な場所で待つのではなく、オロオロする局面です。出来る事がないから後方で待機、という流れにならないように、とにかく人手と手分けが必要、とした方がいいでしょう。
　もちろん｢やれば成功する｣場面ばかりではなく、誰かが失敗しても他でフォローが出来るように一つの情報を複数のソースから得られるようにしなければなりません(GMとして常識の範疇ですけど、結構おろそかにしちゃいますよね(汗)。

　hpも能動防御も350としては低めで、防護点は普通にありますが前者2つの弱点を打ち消すほどのものでもありません。生命力が10を下回っているので、前に出すのは厳禁です。
　戦闘における最も有効な立ち回りは、戦闘区域周辺を巡回して人払いの結界を張り、目撃者など余計な｢被害者｣を増やさない事かもしれません。
　本キャンペーンのPCはダメージ能力が低めなので、アイテム的なもので強化するか、敵妖怪は防護点0でhp高めとした方がいいでしょう。

　これは本来GMの仕事(GM自身が渦中の人で感情的になっている場合を除き)ですので、あまり運部の気苦労を増やさないように、無意味な揉め事や喧嘩は適宜仲裁するようにした方がいいでしょう。

　グランドGMサイドでワールドやシステムの、｢SF的仮定法｣に基づく解釈、および｢ゲームの目的｣に真面目に取り組み、明文化しないまでもある程度明確な形を用意しておけば不要な論争や揉め事は随分減るはずですので、その辺り注意した方がいいかもしれません(この辺り長くなるので割愛してあります。詳細を知りたい場合はFLまでお問い合わせ下さい)。

　プレイヤー的には、今回の面子の中で一番信用できると思います。外伝的なエピソードで隔離するのではなく、チームの中心人物として本編に積極的に絡めていくといいでしょう。
　キャラメイクだけは制約多すぎないかという気もしますがw(しかもわりといい感じなので、初心者さんとか真似して苦しい目見ないように注意です(笑)